和洋国府台女子中学校の英語教育法は和洋ラウンドシステム。この英語教育システムをはじめて、2019年度で本格導入3年目。いったいどのような取り組みなのか。その概略について英語科直井先生にインタビューをしてみました。(動画でも紹介しています!)
英語和洋ラウンドシステムとはどのようなものですか。
まず、システム内容について話をする前に目標を明確に定めることが大事です。
和洋国府台女子の英語教育では何を目標にしているのですか?
「自分の言葉で英語を話せて書けるようになる」ことが目標です。従来の英語教育では、教科書和訳が中心であることが多かったです。言い換えると、内容の理解、インプットすることが中心でした。結果として話せない、書けないということがあったと思います。そこで、インプットをしっかりしたうえで、アウトプット、つまり話せて書ける、自分の意見をしっかりと英語で表現ができる生徒を育てていきたいと英語科では考えています。
目標達成のために、考えたのが和洋ラウンドシステムという英語教育システムです。横浜南高等学校附属校ではじまった英語学習方法を参考にしながら本校に合うように工夫をしました。
和洋ラウンドシステムとはどのようなシステムですか。
一言で言うと、くりかえし練習をすることで定着を図るシステムです。
教科書を1年間で5回くりかえします。一般的な教科書の扱いはUnit1から順番にはじめていき、1年をかけて1冊を終えるものです。しかし、和洋ラウンドシステムでは、1回目を6月におわり、2回目を7月に終わります。2学期に入って9月から3回目、4回目、そして3学期には5回目を行います。同じ教科書をくりかえし扱うことで定着をはかります。
いいえ、違います。各ラウンドでは、それぞれの到達目標があり教科書の扱い方も違います。いろいろな方法でくりかえすことで、5ラウンドが終わるころには、教科書の内容を自分の言葉で説明できるようになります。つまり、本校の英語教育目標に一歩近づけるようになります。
リスニングです。教科書本文を見ないで、イラストを頼りにしながら、リスニングをくりかえすことで、ストーリーの概略理解を図ります。
はい。細部の確認はせずに、英語音声からのインプットをおこないます。そして、その確認のために『なりきりスピーキング』をします。
このラウンドもリスニング重視です。しかし、今回は英文の並べ替えをします。
文字と音を一致させることが目的です。英文がシャッフルされたプリントをみながら、ストーリー順に英文の並べ替えを行います。頼りになるのはリスニングになるので、このラウンドでもたくさん英文を聞くことになります。
いよいよ教科書本文を開いて、音読活動を行います。リスニングCDの音の助けなしで、英文を読み、音が復元できる(音読できる)のが目標です。
大丈夫です。友人と共にしっかり読めているかを確認しあい、最後に先生の確認もあります。また、意味も分からずに読むということがないように、英単語の理解も図ります。
このラウンドでも音読を行います。しかし、今回は教科書本文を見ながらの音読ではありません。本文穴あきプリントを用いて音読します。穴を補うには英文法力が必要ですので、ここで文法事項の確認をします。また、次のラウンドでは書く活動が増えますので、スペリング確認も行います。
教科書の内容を発表します。自分の言葉で教科書の内容を話し、そして書きます。ここで、「自分の言葉で英語を話せて書けるようになる」という目標が達成されます。
和洋国府台女子中学校以外でもラウンドシステムを行っていると聞きましたが、和洋の独自な点はなんですか。
本校の生徒に合った方法にするために多くの工夫がされています。
ネイティヴ教員による少人数授業、イングリッシュマラソンを用いた自学自習する生徒の育成、リーディングマラソンによる単語力増強などがあります。
ぜひ、いらしてください。動画でも紹介しておりますので、閲覧してください。