くりかえし教科書を扱うことで英語力定着をはかる和洋ラウンドシステム。その成果もあって、中学2年生、3年生は前年までに学習した内容を英語で伝えることが、かなりできるようになりました。
この和洋ラウンドシステムを進めるのにぴったりな教科書が光村図書が出版している検定教科書COLUMBUS 21。今回は、なんと本校の取り組みに関して出版社から取材を受けました!
中学3年生の授業を見学していただいた後に意見交換を行いましたので、その模様を紹介します。
今日はお忙しい中、千葉県市川市までお越しいただきありがとうございました。
こちらこそ、ありがとうございます。我々がつくった教科書が教育現場で実際にどのように利用されているかを見ることができて、非常に楽しかったです。
生徒とともにペアワークをしていただきましたね。生徒にとって、本当に素敵な体験となったと思います。
生徒さんが親切に教えてくれて、すばらしかったです。また、生徒役を体験することで、より理解が深まりました。
生徒はお客様が見学に来ることに慣れていますが、今回も英語の先生が見学に来ていたと勘違いしていたようです。そのために、教科書内容について鋭い指摘がありました。お気を悪くしていたら申し訳ございません。
指摘があるということは、教科書内容を読み込んでいるということですから、嬉しいです。
実際のところ、生徒は様々な感想を教科書内容について述べています。
Tinaのことがあまり好きではないようです。中学1年生の教科書Unit 8において、遅刻してきたのに、Let’s practice.と仕切るのが許せないと言っていました(笑)
また、Ayaが好きではない生徒もいるようです。理由を聞くとTakuと喧嘩をする内容が理不尽に感じるようですね。
なるほど、いろいろと読み込んでいて面白いコメントです。Ayaといえば、今日見学した授業ではAyaのことを話していましたね。
はい、繰り返しをすることで定着をはかるのが
和洋ラウンドシステムの特徴です。ですから、久しぶりにAyaのことを話題にしてみました。生徒は内容をよく覚えていて、積極的に話し&書いていたので、ホッとしています。
たしかに、どの生徒も臆せず、説明しようとしていたのが印象的です。とても楽しそうに授業を受けていたと感じました。
今回注目をしていたのが、リーディングマラソンです。どのような取り組みですか。
教科書本文と関連した英文を読むことで、単語確認と英文を読む練習をしています。
せっかくの教科書ストーリー。それをもとにして繰り返し学習することができないかと考えました。そこで、スピンオフのようなストーリーを考えています。例えば、One photo can say more than a thousand words.という英文があって写真に注目するTinaが登場します。そこで、Tinaが旅行にいき写真撮影をするというストーリーを読み物とします。そうすることで、教科書と同じ単語を別の文脈で読むことができますので、単語確認のよい教材になると考えています。
とても興味深い取り組みですね。今後、教科書編集の参考にできそうです。
ありがとうございます。他に気になる点はございましたか。
たしかに繰り返すことで教科書そのものの英文は言えるようになりますが、それがどのように他へつながっていくのでしょうか。教科書を覚えているだけでしょうか?
システムの概要を聞くと、教科書だけを繰り返しているように感じますが、実際はそうではありません。先に紹介したリーディングマラソンのように教科書と関連した英文をそのときの生徒のレベルに合わせて読みます。また、学校行事と関連した授業内活動もあります。
学校行事と関連とはどのようなことですか?具体例があれば教えてください。
ちょうど体育大会の時期です。そこで、体育大会後の授業ではその行事について英語で話します。この時に生徒が教科書で習っている表現を把握しながら行事について対話ができるのは、本校の英語教員だけです。話題&学習到達度に応じて適切な英文を紹介することで、生徒の英語に対する理解が深まります。このような取り組みを通じて、教科書英文を基にしながら、少しずつ生徒の英語力が高まっていくと思います。
教科書本文だけではなく、さまざまな繰り返しをされているということですね。
今日は授業見学させていただき、ありがとうございました。
こちらこそ、非常に有益な時間となりました。また、ぜひお願いします。