今回は、和室でお茶を点てお菓子を頂くグループと蹲で手を清めるグループに分かれて授業を行いました。
夏休み後の久々の授業で、正座に慣れなく少々大変でしたがこれまで学んだことを思い出しながらお点前に励み、美味しいお菓子とお茶を頂きました。
洗心亭に2箇所ある床の間には、それぞれ「秋山風日清(しゅうざんふうげつきよし)」と「一期一會」という掛物が掛けられていました。
このように掛物や茶碗、お花などが秋のものに変化していることから、授業を通して秋がすぐそばまで来ていると感じました。
また、今回は「着せ綿(きせわた)」というお菓子を頂きました。
これは重陽の節句にちなんだ、赤菊に綿を被せた様子を表現したこなし製の和菓子です。中のこしあんが滑らかな口溶けでとても美味しく頂くことができました。
さらに、授業を通して重陽の節句について気になったので、調べてみました。
旧暦の9月9日は五節句のひとつである「重陽の節句」と呼ばれています。
前日の9月8日には菊の花に綿を被せ、花の香りや露を吸わせます。そして翌日の朝に、その綿で身体を拭い清めると、邪気を祓い若さと健康を保ち、長生きできると言われてきたそうです。
菊の花にはもともと寿命を延ばす力があるとされ「延命寿命」などの意味合いが強い文化です。
行事としては平安時代に始まり、当時は細かい決まりはなかったそうですが、今では白菊には黄色の綿、黄菊には赤色の綿、赤菊には白色の綿を使うという決まりがあるそうです。
この日はそれ以外にも、菊の花びらを並べたお酒「菊酒」を飲んだり、「食用菊」を食べたり、菊の花を浮かべたお風呂「菊湯」に入るなど、菊にちなんだ風習がたくさん残っています。
このような季節や自然を感じることのできる行事を知り、さらに触れることができると心が豊かになると感じました。
まだまだ知らない日本の文化にこれからも触れていきたいと思います。
▶前回の記事はこちら