和洋国府台女子中学校高等学校

Subjects 教科

教科

探究和洋茶道2024 第3回

2024.05.21

今日の茶道ではお菓子のいただき方の実践を行いました。

授業内でいただいた和菓子について授業で聞いたことや、自分でも調べたことを紹介していきます。
今回頂いた和菓子は「唐衣 (からごろも)」という名前がついていました。唐衣は、今の季節に咲くカキツバタの花をイメージして作られたもので、鮮やかな紫色の見た目が特徴的です。
しっとりとした餡と特徴的な歯ごたえのあるういろうの絶妙な調和が口内一体に広がる味わいでした。
また、菓子の名である唐衣という言葉は『伊勢物語』「東下り」に登場する三河国(現在の愛知県東部)の八つ橋が関係しています。
在原業平が八つ橋にたどり着いた際、そこに咲いていたカキツバタの花にちなんで各句の頭に「 かきつはた 」をおいて詠んだというのが有名なこの歌です。

唐衣
着つつなれにし
つましあれば
はるばる来ぬる
旅をしぞ思ふ

京より三河まで旅をしてきた業平が、
京に残してきた妻を着慣れた自分の唐衣(からぎぬ)に例えて思い起こし、その寂しさを詠んだ歌ですが、この場面は文学だけでなく絵画や工芸の世界へも様々なイメージを与え続けて来たのです。
茶席のお菓子も、季節にちなんだ和歌から着想を得てお菓子が作られる事もあるそうで、
「唐衣」は、この時期の茶席にふさわしいお菓子の代表と言えます。

和菓子もただ味わうのではなく、形の意味や和歌や絵にイメージを広げながらいただく楽しみ方を学ぶ事ができました。
茶道の授業を通して知らなかった知識を深め、先人たちの歌や絵画にも思いを馳せながら授業を受けられるよう日々精進していこうと思いました。

▶前回の記事はこちら

Page Top