和洋国府台女子中学校高等学校

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芸術【書道】作品鑑賞で目を鍛える

2023.06.20


この4文字はそれぞれ違う作品から切り取ったものです。一文字だけ見てどの作品か分かるでしょうか??

書道Iでは最初に「楷書」を扱いますが、書道の古典を手本として見て書くだけではなく、鑑賞の時間を大切にしています。

名品と呼ばれる書道の古典作品から「イメージ」(どんな人がどんな状況で書いたか、どんな印象か)「におい」「味」「手触り」「音」と五感を使って作品からイメージを膨らませ、毎回の授業でそれぞれの作品の違いを考え言語化し、意見交換をしています。



最初は ”古くて字がきれいに書かれている” 程度の認識ですが、授業を重ねるにつれて作品を一目見ただけで「神経質で病弱な男の人が書いていそう」「ラーメンで言ったらとんこつ醤油!」などと具体的にイメージが湧いてくるようです。



今回は楷書のまとめとして、「孔子廟堂碑」「九成宮醴泉銘」「雁塔聖教序」「顔氏家廟碑」の4種類の作品から一文字ずつ配布し、自分の感性を頼りに作品を学んだ順に並べるという神経衰弱のようなゲームをしてみました。
「一文字だけ見てどの作品か分かるわけない!」
と生徒たちも最初は抵抗があったようでしたが、次第に、
「よく見ると違いが何となく分かる気がしてくる。。。」
と過去の自分のプリントを見返しながら手を動かしていきます。



話し合いの成果もあり、最後はクラス全員が一文字だけ見て作品を判別し正しく並べることが出来ました!
たった4回の授業でしたが、作品制作だけではなく鑑賞する力が備わったことを実感できたでしょうか。

書道作品の裏側の歴史や成り立ちだけでなく、正面から芸術として鑑賞することで目を鍛え、意見交換や言語活動により感性を高めていきます。

感性を高め、次の時間はいよいよ実技です。
イメージの理由はどんな筆使いや文字構成にあるのでしょうか。具体的なポイントを確認し、筆をもっていざ制作です。

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