和洋国府台女子中学校高等学校

教科

芸術リコーダー上達への道(9) 「エルガー」

2019.09.25

リコーダー上達への道「千絵とリコーダー」
【これまでのお話】
(1)「出会い」
(2)「2つの課題」
(3)「音を出す意味」
(4)「合わせるもの」
(5)「背景」
(6)「新たな課題」
(7)「BとG」
(8)「終え方の工夫」

音楽室でレッスンを受けている千絵さん。その時・・・

(トントン) 失礼します。中3の杉田です。先生に質問があってきました。
!・・杉田先輩、こんにちは!
あっ、千絵さん・・・どうも

君たち顔見知りなんだ!?
堀:先日、村島先輩に紹介してもらったんです。その時「バロック」と「ジャーマン」について教えていただきました!
へーそんなことがあったんだ・・・杉田さん、ちょうどレッスンを終えるところなんだ。少し、待ってて。・・・じゃあ、堀さん、フレーズの終わり方について、考えて練習しておくようにね。
堀:はいっ、ありがとうございました!
杉田:千絵さんはエドワード・エルガーの「愛の挨拶」をやっているんですね。
堀:そうなんです。・・指や息遣いが難しくて苦戦していますが、メロディーが好きなので、練習が楽しいです(*´∀`*)
 
杉田:「愛の挨拶」が好きならエルガーさんもきっと喜んでいると思うのです。私も以前この曲を練習したのですが、滑らかな演奏と、音の切り方を学んだのです。
堀:先輩も練習したんですね!私も、ちょうど音の切り方について意識し始めたところです。
・・・私、この課題をやるまで、エルガーさんを知りませんでした。
そういう人も多いかもね・・・ただ、和洋生には少し縁のある作曲家でもあるんだよ・・・杉田さん、わかる?
杉田:・・・卒業式ですね。
その通り!・・・和洋の卒業式のクライマックス、卒業生退場の際に演奏される曲こそ、エルガーさんの代表曲「威風堂々」。
堀:イフードードー!?・・・英語ですか?
杉田:日本語です。いふうどうどう。
堀:いふうどうどう・・・(どんな意味なんだろう?)
態度や雰囲気に威厳があり立派な様子のことだよ・・・曲はきいたことあるかな?
・・・1931年にエルガー自身が指揮をした演奏の音源があったはず・・・
堀:あっ・・・聞いたことあります。堂々として勇ましいイメージを持っています・・・エルガーさんの曲だったんですね。「愛の挨拶」とは雰囲気が違いますけど、どちらも魅力的な曲ですよね・・・エルガーさんて、どこの国のどんな人なんだろう?
杉田:国は確か・・・イギリスです。19世紀中頃~20世紀初頭にかけて活躍したそうです。作曲者としてだけでなく、指揮者としても実績があるそうです。
そう・・・私のエルガーに対するイメージは、田舎町と孤独を好み、内省的でシャイな人柄・・・お金に困った時期もあり、葛藤や苦労を重ねながらも少しずつ名声を得ていった努力家・・・といったところかな。
堀:そうなんですね。
杉田:ふむふむ。
内省的でシャイだったと言われているけど、心の中は、すごく豊かに彩られていたと、私は感じるんだ。この「愛の挨拶」を聴くと、エルガーの中にある、その彩り豊かな想いが伝わってこないかい?
堀:そうですね!・・・何を意識して「愛の挨拶」を作曲したのかな~
そもそもこの曲は、妻となるキャロライン・アリス・ロバーツに、婚約記念に贈ったものなんだ。
堀:素敵!
このキャロライン・アリス・ロバーツは、もともとエルガーの弟子だったんだ。歳はエルガーよりも8つ上。
杉田:姉さん女房なんですね!
堀:!!
彼女は良家のお嬢様だったんだ。当時、名前も知られていない音楽家との結婚は、周囲から大反対されるんだ。そして親から勘当されてしまうんだけど、それでも彼女はエルガーとの結婚を選んだんだ。
杉田:ロマンティック!!まさに「ロミオとジュリエット効果」ですな!うん。
彼女は、エルガーを天才だと信じ、この世を去るまで、マネージャーとして駆け回り、時には励まし、時には音楽的な批評をし献身的にサポートしたんだよ。それが実を結び、少しずつエルガーはキャリアを重ね、名声を獲得していったんだ。
堀:・・エルガーさんの成功は、キャロラインさんのサポートがあってこそなんですね。
その二人の記念の曲が「愛の挨拶」なんだよ。楽譜の左上になにか書いていないかい?
堀:・・・a Carice・・・音楽の用語ですか?
これは「キャリスへ(に贈る)」という意味のフランス語なんだ。
堀:キャリス・・・!?
キャロライン・アリスの最初と最後をとった、愛称だろうね。
杉田:堀千絵さんだったら、「ホッチ」みたいな感じですね。
堀:(笑)・・・この曲は、エルガーさんとキャリスさんとの心の交流を表しているのですかね。
そうかもしれないね・・・
堀:先生や先輩の話を聞いたら、曲のイメージが深まりました!ありがとうございました!・・・それではそろそろ失礼します。
お疲れ様。・・・杉田さんお待たせ。質問があるとのことだけれど・・・!?

はいっ・・・音楽に関する質問が2つあります。
1.テンポとリズムの正確性とゆらぎについて・・・
2.テンポに対するビブラートの表現についてです。
ふむ・・・ではまず最初の質問の詳細と、杉田さんの考えを聞かせてもらえるかな・・・
(ビブラート・・・!?)

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