みなさんは、社会に対する熱い思いを持っていますか。社会で起こる様々な出来事に対して、日々アンテナをはって生活を送っているでしょうか。
和洋の中学生は、毎年この時期に、作文を書きます。多くの問題を抱えた社会に向け、自分が興味関心を持っていることについて深く掘り下げ、意見文として作成するのです。データをもとに自分たちができることを提案したり、あるいは、宇宙に対して、地球に対しての危機感を共有するべく呼びかけたり、研究、調査を通して自分が見つけた方策を主張したりします。この「社会を知ろう・意見文を書こう」というイベントは、3学年全体で行われ、秋に行われる「中学校弁論大会」に出場する生徒の選抜も兼ねています。
通常「作文が上手に書ける」からといって、「人前で上手に話せる」わけではありません。しかし和洋では、意見文そのもので弁論大会に出場する生徒を決定します。選ばれた生徒が舞台に立つことが苦手である場合もありますが、作文も舞台発表も表現力向上の機会。どのように表現すれば自分の主張が伝わるのか、一生懸命考えて発表に向けての練習を重ねます。立つ舞台は、収容可能人数が軽く千人を超す、本校の講堂です。
昨年の弁論大会では、たとえば人工知能について、相撲の土俵に女性があがることについて、ドバイでの自分自身の経験から発展して、人種や差別に対する考えについて、活字離れという社会問題、平和は愛で作られるという願い等、多様な内容が代表者によって発表されました。
今年の秋、弁論大会の大舞台に立つのは誰になるのでしょう。今日も図書室では自分の意見の根拠を探す中学生の姿が見られました。3学年合同でのイベントを通じて、後輩は先輩の姿をみて学び、上級生は、後輩に範を示すことができるよう、それぞれ全力で取り組んでいます。