和洋国府台女子中学校高等学校

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探究言語技術の駆使は必須だけれど、それだけじゃダメなんです!

2020.07.31

探究の授業では発表が多い。では、発表するときに必要な能力のひとつがどうやって伝えるかということ。
伝え方はさまざまですが、その一つが言語技術というスキルです。

いよいよ探究の授業、そして、高大7年制全教科探究型授業が行われる和洋コースがスタートしましたね。
はい。ようやくスタートすることができましたよ。ここまで、本当に長い道のりでした。
大窪先生は探究の中でも、言語技術に関するところを専門とされてます。この日のために何年も前から研修会によく参加されてた記憶があります。
そうです。よく知ってますね。
言語技術というのは耳慣れない言葉ですが、一体どのようなものなのでしょうか。
言語技術は自分の研究を発表するときにいかに論理的に伝えるのかという方法の一つだと私は考えています。
大学に入学後、特に生かせそうですね。大学では発表をしたりレポートを書いたりすることが多いと思います。
そうです。それに備えて、高校のうちから、論理立てて話す、まとめる、発表するという習慣をつけていく必要があるのではないでしょうか。
具体的にはどのように発表することになるのですか。
言語技術というものは、何を話しているのかを端的に説明するために最初に結論を言います。その結論をサポートするために具体例を述べたり、対比をしたり、根拠となる理由を述べたりします。
その理由を述べる際も、もし理由が3つあるならば、「自分の意見をサポートする理由は3つあります」というふうに最初に筋道を立てます。
起承転結とは違うのですね。
起承転結とは明らかに異なります。最初に結論をつたえますから。さらに、この方法では結論を最初に述べますが、最後でも述べます。つまり、最初と最後に言いたいこと、結論が2回述べられることで、聞き手に印象付けを行います。
まるでハンバーガーのようです。
そうかもしれません。結論を端的に一言で言うことで、話し手も自分が何を話してるのか、頭の中が整理ができていなければいけません。
何かこの取り組みの中で気をつけてることはありますか。
高校生、特に女子高生は相手の述べたことに対して「 No」 と言うことに、そして、自分の述べたことに対して「 No」 と言われることに慣れていません。しかし、相手の発言に対して対立意見があるということに過ぎませんので、相手の人格を否定しているわけではありません。このことを最初に理解する必要があります。それを理解しないまま、議論を促してしまうと、Noというのに尻込みしたり、言われた場合に人格が否定されたと思い落ち込んで、感情的に反応してしまったりします。
意見の相違は人格の否定ではないと理解することが、生産的な議論のスタートですね。
結論を先に述べることや、意見の対立を認めることが重要なんですね。
それなんです!言語技術は思考を論理的に組み立て、相手が理解できる様に分かりやすく表現することが目的です。したがって、場面によっては起承転結に基づいた表現の方がふさわしい場面もあります。
生徒には今この場面ではどのような方法が適切なのだろうかと考え、適切な方法で自分の気持ちや考えを伝えることができる人になってほしいなと思い、日々指導をしています。
確かにそういったスキルは高校の時から身に着けられると良いですね。大学四年間だけでは短いかもしれません。
ですから、探究の授業を通して、論理的に話す言語技術を身に着けてほしいと私は強く思っています。
今日はありがとうございました。

まとめ

  • 探究の授業では発表が多い。伝え方の一つのスキルが言語技術
  • 言語技術の方法では、結論を最初と最後につたえるハンバーガースタイル
  • 言語技術は万能ではない。状況に応じた伝え方を知ることも大事
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