数学の授業で大事にしていることとは?
2020.05.04
なぜ、数学を学ぶのでしょうか?学校の授業科目であるから?それはそうです。学校の授業科目にあるのは社会生活を営む上で大事だからですが、なぜ数学が大事なのかをあらためて考えてみましょう。和洋国府台女子中学校の数学授業で大事にしていることを数学科主任の柴田先生に聞いた、レポートです!
数学授業で大事なこと
和洋国府台女子中学校の数学授業で大事にしていることは、「今ある自分の知識を使って、じっくり考えて問題を解いてみよう」ということです。
今や知りたいことは手軽に検索出来てしまう時代、分からないことはすぐ検索する習慣がついている人も多いと思います。
「小学生の65%の学生が大学卒業後には今はない新しい職業に就くだろう」というようなことが言われることもあります。
データならすぐに検索できてしまう、そして、先が見えない時代の人間にはどのような能力が求められているのでしょうか。その答えのひとつに「初めて出くわす問題を、今ある力だけで解決に導く能力」があると思います。
和洋の数学で大事にしていること
この大切な能力を習得するために、和洋国府台女子中学校高等学校の数学科では、改めて次のような考えで授業展開を計画することにしています。
- 学んだ知識をもとに、新たな問題を適切に理解する読解力、解決に至るまでの思索をめぐらす思考力を育てる
- 独力で答えを導く力を育み、また協働活動によるコミュニケーションを通して、自分の考えを論理立てて伝える表現力と、また他者の考えを受け入れる協調性を育てながら、より深い学びを実現する
例えば、中学1年生の授業では。。。!?
作図の学習において、①垂直二等分線②角の二等分線③垂線の基本的な作図の方法を学び、自分で実践をしてみます。その後で、「ある図形を1つの直線を軸として対称移動させた後の作図」や、「線分を回転移動させるときの回転の中心の作図」という問題に取り組みます。
実際に作図する際、①②③の知識からこの作図方法を考えます。
そして、問題を生徒個人が考えた後で、周囲のクラスメートとグループを作り、自分たちの意見を交換しながら解法を見つけて、各グループで発表してもらいます。
各生徒が考えている間も、グループで意見を出し合う時も、生徒自身から出た意見を大事にしたいので、教員はグループ発表が終わるまではあえて何も言わずに、生徒の様子を見守っています。
共に考えることで深まる学び
クラスには、数学が得意な生徒、苦手な生徒がいます。
そこで、一人で考えることももちろん大事にしながら、グループ活動で様々な考え方を知ることも大事にして、学びを深める機会を作っています。
このような活動の繰り返しで、深い学びの実践と社会に貢献する人材の育成を目指して取り組んでいます。
まとめ
● 答えをすぐに求めるのではなくて、知識をもとに思考する
● グループで活動することで論理的な表現力と協調性を学ぶ
● 数学的思考力が社会に貢献する人材の育成につながる