和洋国府台女子中学校高等学校

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探究和洋茶道 5週目

2023.06.01

5月19日(木)3年B組 探究係

本日は5週目の授業がありました。今回頂いたお菓子は薄紫の餡を白い衣で包んだ「からころも」というお菓子でした。これは、伊勢物語の九段目『東下り』に載っている「唐衣 着つつなれにし つましあれば はるばる来ぬる 旅をしぞ思ふ」という在原業平の歌にちなんでいます。この歌は、「何度も着て身に馴染んだ唐衣のように、長年慣れ親しんだ妻が都にいるので、その妻を残したまま遥々来てしまった旅の侘びしさをしみじみ思っている。」という意味ですが、「折り句」という表現技法が使われており、それぞれの句の最初の文字を取り出すと「かきつばた」となるのです。東国に流浪の旅に出た貴公子が、かきつばたの花を前にして感じた侘しさやもの寂しさが、今回頂いたお菓子、「からころも」にも現れていたのではないでしょうか。今回のお菓子の頂き方は、鉢に入った主菓子を黒文字で右手前から三人一組(正客、次客、三客)で懐紙に一人ずつ取っていく形で行いました。大まかな流れとして、運ばれたらまずお辞儀をし、それから正客は次客に「お先に」の礼をします。懐紙に黒文字でお菓子を取ったら懐紙の角で黒文字を清めます。そして懐紙ごと持ち上げ菓子楊枝で切って頂きます。お菓子の運び方や礼の仕方、黒文字の扱い方など難しいことは沢山ありますが、相手を敬う心を茶道の授業を通して学んでいきたいと考えます。

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